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 【R18 花主】その顔で冗談は止めてください

* 無表情なあなたへの気苦労七題 * お題配布元 >> <jachin様

なんかやっと花主らしい話になった気がします。でもやっぱり主花にも見えるorz
ドジっ子陽介って萌えますよね!!!
ステータスの運があんなに低い主要キャラも珍しいですよね!!!

相変わらず主人公が無表情ではあまりない気がしますが、もうこうなったら良いかなって。(良くないけど)

ぬるいですが一応エロなシーンがありますのでR18とさせていただきます。



*****


「っふ、ぁ……」

粘ついた空気が肌に張り付く。上気した頬をつかむ手の小指に耳の後ろから流れる汗が触れる。
陽介が始めた噛み付く用なキスはいつの間にかお互いを探る物に変わったが、それでも力を緩めたら逃げられてしまう危機感が拭えず、ソファの背に孝介の首を反らせたままのキスを続ける。

「んっぁ、く、くるし……、花む……ら―」

孝介の顎からは嚥下しきれない唾液が伝い、陽介はそれすらも逃すまいと首筋から顎へ、そして口の端へ、唇へ、口腔へと舌を滑らせる。

「ぅ、あっ」

舐め上げたの逆に、今度は晒されたままの首筋に向かって舐め下ろす。顎を拘束していた手のひらが片方肩へと降り、もう片方の手で反対へと首を傾けられる。そして自然と現れるようになった恋人の白い首の根元を、陽介はきつめに吸い上げた。

「……ら、やめろ、って花村っ!!」
「ふぐはぁ!」

傾けられていた頭を孝介が懇親の力で振り戻すと、当然そこには肩口に埋められていた陽介の頭があり。思い切り挟まったそれは変な声を上げた。

「は、はな、はなはなはな! 鼻つぶれ……ぅごがっ!」

痛恨の攻撃を受けた陽介は、孝介の膝の上からソファへと転がり、そしてそのまま床へ。更にその勢いでテーブルに激突した。滑らか過ぎるその動きに、知らず孝介が言葉を奪われていると、一瞬の沈黙の後、物凄い勢いで陽介が立ち上がった。

「なにしやがるっ!! 死ぬだろ?! 死んじゃうだろ?! うっかり殺人すんな!」
「や、死んでないし。つか、自業自得だろ」

陽介が涙目で鼻先をさすっている所をみると、どうやらさっきの蛙が潰れたな声は、陽介の鼻が孝介の肩の骨で思い切り潰されたものだったらしい。それともその後テーブルにぶつけたのがそうなのか。どちらにしてもなまじ鼻筋が通っているのも考えものだ。

「お前がしてイイっつったじゃねーかよ」
「確かに言ったけど、加減って物を知らないのか」
「ンな事言ったってしょうがねェじゃん? こう、若さゆえの暴走と言うか、抑え切れない衝動って言うか」

好きな相手にキスを迫って。普段あまり変わらない表情に僅かに恥じらいを含んで許可を出されて。これで暴走するなと言う方が無理と言うものだ。
それなのに。

「動物か」

ばっさりと切り捨てられる。
いやいや、これもきっと照れたゆえの行動だ。『ツンデレ』なんて言葉に市民権が与えられて久しいこの御時勢。孝介がその属性を宿していても不思議はない。せめて『デレ』の一端でも見つけ出せればと、恋人の顔をまじまじとみつめる。
が、そこにあるのはほぼ完璧な無表情。

(『ツンデレ』は遠くになりにけり……ってか)

一縷の望みすらも砕かれて、がっくりと陽介は肩を落とした。

「へーへー、どうせ俺はケダモノですよ」

正常な男子高校生としては孝介より陽介の方が正しいのだろうが、あまりにも涼しい顔をしている孝介をみると、自分がオカシイ気がしてくるから不思議だ。
はあっと盛大にため息をついてから、陽介は孝介が座ったままのソファに並んで腰をおろした。

(ちぇー、その気がねェなら期待させんなよなー)

半分つぶった目で孝介の首元を盗み見ると、そこには真新しい赤い鬱血。

「ヤベ」

一度火が付いた欲望は、少しの刺激であっさりと蘇る。陽介は慌てて身体を起こすと、孝介に背を向けるようにしてソファの肘掛を跨ぎそれに腰をかけた。

「花村?」

そんな陽介の苦労を知ってか知らずか、孝介が陽介を呼ぶ。その声すら火種になりそうで、陽介は自分の手のひらで視界を塞ぎ意識を反らす。けれど視界がふさがるとかえって感覚が冴え、背後の孝介の動きが手に取るようにわかってしまい、逆効果だった。
陽介が作った距離をあっさり縮めた孝介の手が肩に触れる。瞬間硬くなった背中に寄り添う気配。じんわりと伝わってくる体温が陽介の鼓動を速くした。

「しないのか? 菜々子帰ってきちゃうぞ?」

たまには女の子同士で買い物しようね、と特捜の女子達が誘ってくれ、菜々子は嬉しそうに買い物に出かけた。おそらく行き先はジュネスだろうから、いくら買い物に時間がかかったとしてもそう遅くならないうちに帰ってくるだろう。
その隙を狙って孝介の部屋に転がり込み、事に及ぼうとしていたのだが……。

「もういいですー」

声が欲望に震えてる事を気づかれないように、せめて強がってみる。けれど背中越しに伝わるであろう鼓動はどうすることもできない。いっそ孝介を振り払ってしまえば良いのだろうが、そんな事できるはずもなかった。

そうしてお互いの体温だけをどのくらい感じていただろうか。
ふと、孝介の腕が陽介の腰に回ってきた。いったい何をと思う間もなくベルトが外されジッパーが下ろされる。

「ちょ、おま、やめろって」

陽介の制止を意に介さず、孝介はくつろげた間に手を滑り込ませた。そこにはやっとの事でおさまりかけた陽介自身がまだ僅かに硬度を保っている。それを下着越しにやんわりと手に包むと、必死にその手を退けようとしている陽介の肩口に顎を乗せた。

「いいから、じっとしてろ」

耳の側で囁かれ、触れる息。ゾクリと震える背中に感じる孝介の胸。知らず陽介の喉がごくりと鳴った。
それを見てとった孝介は抵抗の緩んだ陽介の身体に後ろから抱きつく形でおさまると、先ほどよりはっきり意思表示をしている欲望をしごき始めた。けれど僅かにくつろげた場所から覗く分だけしか弄れず、全体にこすり上げると言うよりは先の方だけを重点的にせめる形になり、それがなんとも焦れる。
ゾワゾワと腰がしびれる感覚に、自然と何かにすがりたくなり、陽介は肩に置かれたままの孝介の頭に腕を回した。

「う……、は、―ぁ……」

陽介の手のひらが孝介の髪の毛を梳く。その指に先ほどと同じく吸い付く肌と僅かな汗。孝介の指の動きももちろんの事、自分のすぐ側で感じる孝介自身に陽介の理性はぐずぐずになって行く。何とか自分を保っていられるのは、窮屈な布越しのおかげか。
しかし、そんな陽介を尻目に、孝介の指が下着の中から陽介自身を引き出しにかかった。

「……ちょ、マジ、それ以上はヤバ……い、って!」
「だって、このままじゃイけないだろ?」
「そりゃそうだけど……って、オイ!」

孝介の言う通り、このままじゃいつまで経っても終わりは来ないだろうが、だからと言って一方的に煽られるだけ煽られて果てるとか、情けなさ過ぎる。それに何よりさっきから近すぎて良く見えない孝介の表情が気になって仕方がない。

「あーもーっ!!!」
「う、わっ」

まとわり付いていた孝介の腕を何とか外し、ぐるりと向きをかえると、つられてバランスを崩した孝介をそのままソファへと押し付けた。

「いい加減にしないとヤっちまうぞ」

両腕を孝介の顔の脇で拘束し腰の上に乗り上げると、欲望を隠さない目で孝介を見下ろした。そんな陽介に臆することなく孝介がみつめ返す。

「良いって言ってるだろ最初から」
「加減、できねぇって」

自分からはじめたキスですらあの有様だ。とことんまで孝介に煽られた自分が暴走しないはずがない。暗に『これ以上煽るな』と言っているというのに。

「しょうがない、我慢してやる」

孝介の口から出た言葉は陽介を更に煽る事になる。

「しよう?」
「―っ!」

とたん、限界近くまで煽られていたそれを駆け上っていく感覚。

「……………………うっそだろ」
「花村? …………ああ」

がっくりと孝介の身体の上に崩れてきた陽介に、全てを察した孝介が苦笑を浮かべる。それとほぼ同時に階下で扉の開く気配。

「お兄ちゃんただいまーっ!」
「おっじゃましまーっす」

タイムリミットを知らせるにぎやかな声に

「あああああああああぁぁぁぁぁぁぁ」

陽介がどこまでも落ち込んでいったのは言うまでもない。




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